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Ima-Mon「みなさま、こんにちは。T-ImagawaことIma-Mon4812XJR (以下 "Ima-Mon") です。本日はGwent World Masters Season5を優勝されたMya-Mon369EX選手 (以下 "Mya-Mon") に優勝インタビューをさせていただきます。よろしくお願いいたします。
それでは早速ですが、Mya-Monさん、本当に優勝おめでとうございます!ついに栄冠を手にされましたね。お気持ちをお聞かせください。」
Mya-Mon「はい。とても嬉しいです。これが最後の公式大会ということで最後のチャンスを掴み取ることが出来た達成感とホッとした気持ちが半々あります。」
Ima-Mon「様々なプレッシャーもあったかと想像しますが、最後の大会での優勝、お見事でした。さて、本大会では、予選から圧倒的な強さ(*1)で決勝まで勝ち進んでいます。このような結果となった要因について、詳しくお話を伺いたいと思います。まずは、デッキ選択についてです。本大会も独自のデッキ(*2)を採用されていましたが、何か狙いがあったのでしょうか?」
(*1) Mya-Mon選手の本大会成績 。 5戦で15勝4敗2分と圧倒的な成績を残した。
(*2) Mya-Mon選手のデッキリスト。 当時まだ世に出ていないような、オリジナルなデッキを取り揃えている。
Mya-Mon「はい。特に狙いというものはないのですが、気を付けたことは私は配信者でもありますので配信で使用したデッキは大会前に広まる可能性があります。広まることで他のプレイヤーに使われたり対策などを練られる可能性があるので配信では大会に向けて全く別のデッキを使用し続けて情報が漏れないようにしました。奇抜なデッキを使用したので対戦相手が私に対して十分な対策が取れなかったという点があります。」
Ima-Mon「実際に、Mya-Mon選手が大会前の配信で使用されていたデッキを持ち込んでいた選手もいましたね。非常に有効な準備だったかと思われます。
本大会では多くの選手が、デニス入りST(*3)を持ち込んでいました。Mya-Mon選手はこのデッキをBANしない選択をされていましたが、BAN選択はどのように決めていたのですか?」
(*3) 現在も様々なメタデッキで使用されている、鎧職人の工房&デニス・クランメルのコンボ。アーマーによる防御とそのブーストへの変換による攻防揃った強力な仕掛けを、低コストで実現できる。多くのデッキで、これをシムラスから入る手順が取られている。
Mya-Mon「結論から言うと自分にとって都合の良いBANを選びました。カードゲームで高い勝率をあげるには運要素、プレイング要素、デッキ構築要素の3点があげられますが、このBO5という形式で1番大事なのは相手のデッキとの相性でした。簡単に言うと手持ちのデッキA,B,Cを用いたじゃんけんゲームです。あらゆるパターンを読んだ上で自分に有利に働くようなBANを選択することが勝負の明暗を分けます。なので的確に相性を理解することがとても大切でした。
この相性理解の作業がとても大変で、トッププレイヤーでも完璧に出来るプレイヤーは少ないと思います。
今回、私が勝つことが出来たのも事前にここを重点に置いてスクリム(*4)したことが良かったと思っています。」
(*4) スクリムとは、E-Sportsで用いられる用語で、練習試合のことを指します。
Ima-Mon「トッププレイヤー同士のベストなプレイングを前提すると、もはやじゃんけんで例えることも可能なのですね。”相性理解が大変”とのことなのですが、具体的にはどういった部分に困難があるのでしょうか?」
Mya-Mon「はい。ひと目でこれは相性悪いよね?っていうデッキに関しては簡単ですが、ぱっと見どちらが勝つか分からないといった難しいマッチングが多く存在します。
その判断は自身のプレイングスキルや経験値から導き出されるものであり、各デッキに対するアプローチを間違った場合、本来は有利であるはずのデッキも不利に変わります。
なのでゲームに対する熟練度のようなものが求められ、トッププレイヤー同士でも見解の相違が発生します。
試合直前までこのデッキをBANされると嫌だなと思ったものが、違うデッキがBANされていた場合など相手との見解が異なっていると見ていいでしょう。
実際に、今大会でも見解の相違が何度もありました。
それに加え、デッキ選択の際にはじゃんけんの要素もあるので相手の思考を常に逆算する作業も行っておりました。」
Ima-Mon「単にデッキ内容だけでなく、試合の展開予想や使用者の思考・クセなどまで含めて相性が形成されると考えるのですね。試合前の段階で、これほど駆け引きや戦略の要素があるとは驚きです。それでは、試合内容についてお聞かせください。本大会で最も印象的だった試合はどれでしたでしょうか?」
Mya-Mon「私にとって1番印象的だった試合はGroupstage初戦のCat_Burger戦でした。私のデッキに対してかなり相性の悪いデッキを持ち込んでいて全参加者中1番の天敵だったと思っています。
正直、ここにさえ勝てれば優勝も夢ではないなと考えていました。
結果は3-0で客観的に見たら私が圧勝しているように見えますが、BAN選択と先攻後攻で相手が出してくるものすべて読んだうえで完璧にカウンターした形ですので、この結果になっています。かなり細い勝ち筋で、このパターンでの勝ち以外はほぼあり得ません。一つでも読みがずれていればおそらく負けていたと思うし何よりスクリムでは一度も勝てていませんでした。」
(*5) Cat_Burger選手のデッキリスト。多彩なコントロールカードに加え、熱波や毒によるトールパニッシュを兼ね備える。エンジンの展開を主軸とするNR、 単体ユニットに戦力が集中しやすいSK,NGとは、ぱっと見でも相性が悪そう。
Ima-Mon「初戦から、優勝まで見据えるほどの壁があったのですね。個人的には、熊の儀式が唯一相性の良さそうなアラキスを突破できたところが大きかったのではと思っていました。相手が先行初手にアラキスを持ってくることは読んでいたのですか?」
Mya-Mon「はい。このアラキスデッキは通常のプロランクではほとんど会うことはありません。ただ、大会という場になると持ち込むプレイヤーがちらほらいて、先攻に特化したデッキとなっています。
私としてはとにかく、このデッキに対して唯一相性の良い熊の儀式をカウンターする必要があったのでぶつけていきました。
ただ、相手がその裏を読んで熊の儀式に対して相性の良いペテン師をぶつけることも想定し、こちらも裏の裏をかくようなことも考えたのですが、外れたときのリスクが大きすぎるのと相手にとってはかなり有利なマッチなので、そこまで奇をてらった行為をしてこないと読んでストレートにぶつけていきました。
もしかしたらお互いに、裏の裏の裏くらいまで読みあった結果、成立していたのかもしれません。」
Ima-Mon「決勝戦は引き分けを挟むフルセットと、壮絶な戦いとなりました。決勝戦までは、上記のようなMya-Mon選手の作戦や読みにより圧勝とも言える内容でしたが、決勝戦はやはり最高レベルの戦いといった感じだったのでしょうか。」
Mya-Mon「はい。SaNvAnTeR選手だけは自分の思考とほとんど一致していたと思います。決勝トーナメントで唯一、BAN選択がこちらの想定通りだったのでフルセットまで追い込まれたのも納得がいきます。
ただ、私がSaNvAnTeRの思考を少しだけ上回っていた部分がありました。それは最終戦のNG (Mya-Mon) VS NR (SaNvAnTeR)にあります。
私がもっとも嫌っていたプレイは、攻城団長を最終ラウンドまで温存されて、最終ラウンドで人形遣いを発動しても攻城団長のクールダウンにより(*6)人形遣いをさらにカウンターをされる(*7)というものでした。
しかし、1ラウンドですべて使い切ってくれたおかげでこちらにとって嫌な筋が消えたのでそれが大きな勝因だったと思います。」
(*6) 攻城団長。味方ユニットのクールダウンを1ターン早めることができる。通常、兵器などのクールダウンを早めるために使用されている。
(*7)人形遣い。クールダウンが2であるため、こちらが使用した次のターンで、相手サイドは使用ができない。そのため、通常はラストターンで使用すれば返されない。
Ima-Mon「そんな筋が眠っていたとは・・・!Gwentはやはり奥が深いですね。
あらためまして、優勝本当におめでとうございます!
インタビューはこれで以上とさせていただきます。お忙しいところ、お時間いただきありがとうございました!」
Mya-Mon
ベータ初日からプレイしています。
TwitchでGwentの配信をしています。
Mya-Mon TLG(@neko349)さん / X (twitter.com)
Ima-Mon4812XJR
普段日の目を浴びないカードを中心にデッキを組んで楽しんでいます。
過去作は、4-10Muta、Sigi pile, NG Machine...などなど。
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